カテゴリー:青空文庫

  • 中谷 宇吉郎:小さい機縁

    2017-12-18公開  入力:kompass, 校正:砂場清隆  (5k/9k)  “今年の六月、本土爆撃がいよいよ苛烈になって、東京は大半焼け、横浜も一日の猛爆で、全市が一遍に壊滅してしまった頃の話である。 鎌倉で或る機会に里見※氏を訪ねた時に、狩太にある有島農場の話が出た。あの農場はもとは里見さんの令兄故有島武郎氏の農場であった。有島さんはその頃抱懐されていた主義に基いて、あの農場を当時の小作人たちに無償で開放された由である。その開放の方法がちょっと変っているので、普通の地主の場…”…
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  • 中谷 宇吉郎:球皮事件

    2017-12-18公開  入力:kompass, 校正:砂場清隆  (6k/12k)  “この話は寺田先生が航空船の爆発の原因を調査された時の研究室の内部の話である。もう十三、四年も前の話であるし、その当時新聞にも、通俗科学の雑誌にもこの内容は出たことがある。それにさらに詳しい研究報告も英文で書かれて理研の報文に当局の許可を得て出版されているのだから、今頃書くのは少し陳腐の感がないでもないが、それだけに別に差し障りのあることもないだろうと思われる。 問題はある航空船が、ある場所で初めて爆…”…
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  • 小川 未明:とうげの茶屋

    2017-12-17公開  入力:特定非営利活動法人はるかぜ, 校正:酒井裕二  (8k/52k)  “とうげの、中ほどに、一けんの茶屋がありました。町の方からきて、あちらの村へいくものや、またあちらの村から、とうげを越して、町の方へ出ていくものは、この茶屋で休んだのであります。 ここには、ただひとり、おじいさんが住んでいました。男ながら、きれいにそうじをして、よく客をもてなしました。お茶をいれ、お菓子をだしたり、また酒を飲むものには、あり合わせのさかなに、酒のかんをして、だしました。おじいさんは、…
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  • 小川 未明:野菊の花

    2017-12-17公開  入力:特定非営利活動法人はるかぜ, 校正:酒井裕二  (5k/35k)  “一 正二くんの打ちふる細い竹の棒は、青い初秋の空の下で、しなしなと光って見えました。 「正ちゃん、とんぼが捕れたかい。」 まだ、草のいきいきとして、生えている土の上を飛んで、清吉は、こちらへかけてきました。 「清ちゃん、僕いまきたばかりなのさ。あの桜の木の下に、犬が捨ててあるよ。」と、正二はこのとき、鳥の飛んでいく方を指しながら、いいました。 「ほんとう、どんな犬の子?」 「白と黒のぶちで、耳が垂…
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  • 三好 十郎:雪と血と煙草の進軍

    2017-12-16公開  入力:坂本真一, 校正:フクポー  (2k/4k)  “風だ! ラ、ラ、ラ あられ! 雪と涙と汗! ツラ、ラ、ラ あらしだ! ラ、ラ、ラ 俺! 俺は苦しい 君! 君苦しい われら! われらは楽しい! 皆だ! 吹雪の中を進む 黒い黒い群集 涙と汗の中に カッチリとつなげ! われらの善と悪 われらのパンと剣それらをつなげ! ラ、ラ、ラ ああ眼もかすむ雪あられ 額には汗と血の旗! 川、野原、町――広場 広場へ進軍せよ 叩け鉄! われらの血と肉の バリカードに吹…”…
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  • 江戸川 乱歩:妖人ゴング

    2017-12-15公開  入力:sogo, 校正:大久保ゆう  (56k/169k)  “おねえさま 空には一点の雲もなく、さんさんとかがやく太陽に照らされて、ひろい原っぱからは、ゆらゆらと、かげろうがたちのぼっていました。 その原っぱのまんなかに、十二―三人の小学校五―六年生から、中学一―二年ぐらいの少年たちが集まっていました。その中にたったひとり、女の子がまじっていたのです。女の子といっても、もう高等学校を出た美しいおじょうさんです。えびちゃ色のワンピースを着て、にこにこ笑っています…”…
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  • 伊藤 野枝:妾の会つた男の人人

    2017-12-14公開  入力:酒井裕二, 校正:Juki  (6k/14k)  “森田草平氏 四年ばかりも前に鴈治郎が新富座で椀久を出した時に、私と哥津ちやんと保持さんが見にゆく約束をしました。さうして私と保持さんは始めから一緒に行つて、新富町についてから哥津ちやんに散々待ち呆けを喰されたあげく、這入つた時にはもう満員ですわる所がないやうな有様でした。しかし出方のあつかひで私達は二階の帳場に席をとりました。 其時の幕間にいきなり小母さんの座つてゐる前にヌーツと立つた人があります。…”…
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  • 田山 花袋/田山 録弥:磯清水

    2017-12-13公開  入力:tatsuki, 校正:津村田悟  (6k/13k)  “一 二人はよく裏の松林の中を散歩した。そこにはいろいろな花が下草に雑つて刺繍でもしたやうに咲いてゐた。黄い小さな花、紫色をした龍胆に似た花、白く叢を成して咲いてゐる花、運が好いと、真紅な美しい撫子の一つ二つをその中から捜すことは出来た。波の音は地を撼すやうに絶えずきこえて来てゐた。下には海水浴をする人達のために構へられた旅舎が二軒も三軒も連つてゐるのが見えた。 『正夫さん! ほら……』 五六歩後れた…”…
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  • 田山 花袋/田山 録弥:赤い鳥居

    2017-12-13公開  入力:tatsuki, 校正:津村田悟  (6k/15k)  “一 静夫はその高台のどんな細い道をもよく知つてゐた。そこを出れば坂がある。丘がある。林がある。その林は疎らで、下には萱や薄が生えてゐる。その薄の白い穂に夕日が銀のやうに光つて見えてゐる。さうかと思ふと、初夏の頃などには、浅い淡い緑がこんもりと丘を包んでそれが晴れた空に毬かなんぞのやうにくつきりと捺されてゐるのが手に取るやうに眺められた。かれは何遍そこから川の方へと下りて行つたか知れなかつた。 しかし…”…
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  • 大隈 重信:現代学生立身方法

    2017-12-12公開  入力:フクポー, 校正:門田裕志  (4k/9k)  “まず的確なる目的を定めよ 現今多数の青年の各自に志すところは十人十色、種々多様であろう。あるいは行政官を志望する者、あるいは外交官、あるいは判検事あるいは技術家、商業家、農業家、工業家、医師、芸術家、あるいは文学、あるいは教育、あるいは宗教、各自の性質と境遇とに由りて千差万別であろう。而してまたその志望するところに遵って、各自になんらの障碍なく着々と進み得らるるかというに、多くの人の進み行く道程を調…”…
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