タグ:新規公開作品

  • 石原 純:ガリレオ・ガリレイ

    2019-02-15公開  入力:高瀬竜一, 校正:sogo  (7k/19k)  “緒言 自然をふかく研究して、そのなかから新しい法則を見つけ出すということは、人間にとっての最も大きなよろこびであり、之によって自然の限りなく巧妙なはたらきを味わい知るということは、わたしたちの心を何よりもけだかく、美しくすることのできる真実の道でもあります。昔から偉大な科学者たちは世のなかの一切の栄誉などにかかわることなく、ひたすらに自然のなかにつき入ってその秘密をさぐることに熱中しました。そこには…”…
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  • 小山 清:井伏鱒二によせて

    2019-02-15公開  入力:kompass, 校正:酒井裕二  (7k/14k)  “井伏さんに「点滴」という文章がある。太宰治を追憶した文章である。それによると、太宰と井伏さんとは、水道栓から垂れる雫の割合のことで、無言の対立を意識していたようである。太宰は一分間に四十滴ぐらいの雫が垂れるのを理想としていたようで、そして井伏さんは一分間に十五滴ぐらい垂れるのを理想と見なし、いまでもそうだという。終戦前、二人が疎開していた甲府の宿屋の洗面所の水道栓から漏れる点滴の話である。太宰は手洗…”…
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  • 徳永 直:戦争雑記

    2019-02-15公開  入力:門田裕志, 校正:津村田悟  (16k/54k)  “一 日露戦争がどんな理由、如何なる露国の、日本に対する圧迫、凌辱に依って、日本の政府が、あの如く日本国民を憤起させて敢て満洲の草原に幾万の同胞の屍を曝させたかは、当時、七歳にしかならない私に分りようがなかった。ただ、 「ロスケが悪いのだ、赤鬚が悪いのだ」 ということを、村長さんや、在郷軍人分会の会長さんたちに依って、村人を、特に若い青年を憤起させ、膾炙せしめたから、私達小児まで、 「ロスケの赤ヒゲ、…”…
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  • 佐藤 春夫:もののまちがひ 「田園記」を読みてこの拙文を著者井伏君に呈す

    2019-02-15公開  入力:夏生ぐみ, 校正:きりんの手紙  (4k/7k)  “井伏鱒二君の文は虚実相半して自ら趣を成すものである。たとへばそれは歪んだ面をもつた田舎の理髪店の鏡のごとく現実を歪んで映し出してゐる。しかし決して現実の姿を総体として誤ることなく映し出してゐるのも事実であつて、そのままならぬ姿の現実、現実を井伏特有の方則で歪めてゐるところに君の所謂なつかしい現実の世界を創造してゐる。その姿はやや不確に歪みながらにもその内部に現実の精神の活躍してゐる点、君と内田百間君…”…
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  • 山本 周五郎:雨あがる

    2019-02-14公開  入力:特定非営利活動法人はるかぜ, 校正:北川松生  (23k/59k)  “一 もういちど悲鳴のような声をあげて、それから女の喚きだすのが聞えた。 ――またあの女だ。 三沢伊兵衛は寝ころんだまま、気づかわしそうにうす眼をあけて妻を見た。おたよは縫い物を続けていた。古袷を解いて張ったのを、単衣に直しているのである。茶色に煤けた障子からの明りで、痩せのめだつ頬や、尖った肩つきや、針を持つ手指などが、窶れた老女のようにいたいたしくみえる。だがきちんと結った豊かな髪と、鮮やかに…
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  • 山本 周五郎:日本婦道記 松の花

    2019-02-14公開  入力:特定非営利活動法人はるかぜ, 校正:酒井和郎  (12k/31k)  “一 北向きの小窓のしたに机をすえて「松の花」という稿本に朱を入れていた佐野藤右衛門は、つかれをおぼえたとみえてふと朱筆をおき、めがねをはずして、両方の指でしずかに眼をさすりながら、庭のほうを見やった。窓のそとにはたくましい孟宗竹が十四五本、二三、四五とほどよくあい離れて、こまかな葉のみっしりとかさなった枝を、澄んだ朝の空気のなかにおもたげに垂れている。藤右衛門はつやつやとした竹の肌に眼をやりなが…
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  • 宮本 百合子:日記 25 一九四一年(昭和十六年)

    2019-02-13公開  入力:柴田卓治, 校正:富田晶子  (7k/13k)  “七月○日 今年の暑気は大変にこたえるように思う。みんながそう云う。 八百屋へ行ったら、まだ午後三時ごろだのに、がらがらんで、青じそ少々、人参少々、玉ねぎというようなものばかりがのこっていて胡瓜なんか、ひどいへぼが三四本台の上にころがっているばかりだ。「あしたは公休日の前日だから、いい時間にいらっしゃらないと何にもありませんよ」 七月○日 ○ちゃんが愈※明日出発。朝東京からその弟へあてて、手紙が速達で…”…
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  • 石原 純:チャールズ・ダーウィン

    2019-02-12公開  入力:高瀬竜一, 校正:sogo  (7k/19k)  “生物の進化の問題 科学の上の学説や理論のうちで、今日までに広く世間一般の問題にされたものはいろいろありますが、そのなかで或る方面から強い反対を受け、それを称える学者に社会的な迫害を与えるほどになったものとして、古くはコペルニクスの地動説があり、近代になってはダーウィンの生物進化論のあることは、多分皆さんも知られていることでありましょう。この反対の主要な原因は宗教的な信仰によるのでありまして、殊に西洋…”…
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  • 折口 信夫:民俗芸能の春

    2019-02-11公開  入力:門田裕志, 校正:フクポー  (4k/8k)  “日本青年館の長い履歴の間に、人は、その多くのよい成績をあげるであらう。だが若し、曾て数年間連続して春秋毎に催した郷土舞踊・民謡の会をあげることを忘れたら、私など、その人の採点法を大いに疑ふだらう。日本青年館本来の目的から派生した枝葉の事業ではあつたらうけれど、あの為事などは、かう言ふ団体でさうしさうで居て、かう言ふ団体が、さうしないで過すやうな種類のものであつた。日本の農山海村の持つてゐる古典的な生…”…
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  • 石原 純:トーマス・エディソン

    2019-02-11公開  入力:高瀬竜一, 校正:sogo  (7k/17k)  “日常生活と発明 科学や乃至はそれを応用した技術の上でのいろいろの発明がわたしたち人間の日常生活の有様を著しく変えて、そこにすぐれた文化の世界をつくり出してゆくことを、よくよく考えて見ますと、人間社会にとってこれらの発明がどれほど尊いものであるかということが、しみじみとわかって来るでしょう。 ところで、現在皆さんは電気のいろいろの利用によって日常生活がどれだけ便利になっているかをよく知っているでしょう…”…
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