カテゴリー:青空文庫

  • 三好 達治:詩四章

    2019-01-26公開  入力:kompass, 校正:大久保 知美  (2k/4k)  “春の計畫 粉雪の中で 四十雀が啼いてゐる 春が眞近にせまつてきた谿間で風が鳴つてゐる 楢山毛欅櫟 それらの枯葉が 雪の上を走つてゐる山山よ 裸の木木よ 樂しい冬も 間もなく冬も終るだらう懷かしい私の友垣 風よ 雲よ 山山よ 私達の友情の さて 春の計畫を考へよう その昔 その昔 その山のその旅籠へは 米も野菜も新聞も 煙草も手紙も 電報も 牛の背中で運んできた 谿に臨んだ細路に のつと牝牛が顏を出す…”…
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  • 石原 純:ロバート・ボイル

    2019-01-25公開  入力:高瀬竜一, 校正:sogo  (7k/16k)  “物化学の起り 自然には非常にたくさんの種類の物質があって、それぞれ性質を異にしているのは、誰でも知っている事がらでありますが、それらの物質はいろいろなはたらきによって互に変ってゆくので、それで我々人間は都合のよいものをつくって、さまざまの目的に利用することができるのです。ここに実に奥深い自然の妙味があるので、それですから我々はまずそのような自然のはたらきがどう起るかを研究し、それを知らなければなりま…”…
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  • 大町 桂月:阿武隈川水源の仙境

    2019-01-24公開  入力:H.YAM, 校正:雪森  (7k/15k)  “一 甲子温泉 『白川へ至りて甲子の山見ざらむは、甲子の門過ぎて入らざるが如し。甲子の山へ到りて楓葉の景見ざらむは、堂に至りて室に入らざるが如し』とは、白河樂翁公の記せる所也。夏の事とて、その所謂、室には入るを得ざれど、いざ往いて堂に上らむ哉。 一家一族あはせて九人、午後十一時發の汽車にて上野を發し、曉の四時半白河驛に着し、驛前の旅店に朝食し、『馬あるか』と問へば、『前夜より注文せざれば辨ぜず』といふ…”…
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  • 中野 鈴子:方向

    2019-01-24公開  入力:津村田悟, 校正:夏生ぐみ  (2k/4k)  “わたしはこの頃しきりに考える 自分というものについて わたしは下宿の二階に兄のくれる金で暮らしている それはわずかな金だ けれども兄の彼が夜ヒル書きつづける血のしたたりなのだ わたしはそれで米や炭をととのえ腹を満たしている わたしの仕事は詩を書くこと、文学の途をゆくことになっている わたしは机に向かって本を読む あるいは書こうとする けれども書けない わたしはうっ伏して足りない才能をかなしむ 心はた…”…
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  • 中野 鈴子:途中で

    2019-01-24公開  入力:津村田悟, 校正:夏生ぐみ  (2k/4k)  “わたしは途中で一人の女とすれちがった 女のかおは白粉と紅で白く赤く美しかった 背が高くふっくら円かった 年は二十三四 そして藤色チリメンの長袖 厚いフェルト草履の大股でトットッと歩いて行った それは大変に自慢そうで からだ全体が得意で一ぱいのようだった わたしは洗いざらしの浴衣を着て 青じけた顔をうつむけて通りすぎた わたしは顔をうつむけて通りすぎた そうしてわたしは振りかえった 振りかえった時 わ…”…
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  • 山本 周五郎:赤ひげ診療譚 08 氷の下の芽

    2019-01-23公開  入力:特定非営利活動法人はるかぜ, 校正:北川松生  (21k/57k)  “一 十二月二十日に、黄鶴堂から薬の納入があったので、二十一日は朝からその仕分けにいそがしく、去定も外診を休んで指図に当った。保本登は麹町の家へゆく約束があり、去定から三度ばかり注意されたが、自分が出かけると、あとは去定と森半太夫の二人になってしまうため、なま返辞をするだけで、そのまま仕分けを続けていた。 午後二時の茶のとき、登は半太夫と食堂へゆき、いっしょに茶と菓子を食べた。そのとき半太夫はおゆ…
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  • 田山 花袋/田山 録弥:人生のための芸術

    2019-01-22公開  入力:特定非営利活動法人はるかぜ, 校正:きゅうり  (1k/3k)  “人生の爲めの藝術を後藤宙外君は本誌の前號で説いて居る。そして文學の爲めの文學を排して居るけれど、私等のいふ人生に觸れるといふことと、宙外君の人生に觸れるといふこととは甚だ意味が違ふやうに思ふ。宙外君はダルヰンの研究を學問の爲めの學問と言つて排し去るだらうか。學問の爲めの學問を遣つたので、ダルヰンは却つて應用學者の觸れ得ざる、解し得ざる、人間の根本に入ることが出來たのではなからうか。  底本:「定本 …
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  • 田山 花袋/田山 録弥:小説新論

    2019-01-22公開  入力:tatsuki, 校正:岡村和彦  (29k/74k)  “一 読書と実生活 若い人達の為めに、小説を書くに就いて、私の経験した作法見たいなものを書いて見る。 長年私は投書を見て来てゐるので、諸君が何ういふ作をするか、何ういふ風に小説といふものを考へてゐるか、また何ういふ風に無益の努力をやつてゐるかといふことを知つてゐる。私の見たところでは、諸君の小説を書く態度は浮気である。移気である。ちょいと面白いから書いて見る位のところである。そして二三度やつて見て、旨…”…
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  • 伊藤 野枝:サニンの態度

    2019-01-21公開  入力:酒井裕二, 校正:きゅうり  (3k/7k)  “どんな性格の男に敬愛を捧げるかと云ふ問に対して理想を云へば、何れ鐘太鼓でさがしても、見つからぬやうなせひぜひ虫のいゝ事を並べても見られませうが、先づ手つ取り早く彼のやうな男がと云ふやうなのを云へば、これも実在の男ではありませんが、アルツバシエエフによつて描かれた、サニンが好きです。何物にも脅やかされず、どんな場合にも、大手を拡げて思ひのまゝに振舞ふ。一寸誰にも真似の出来ない超越した態度が好きです。し…”…
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  • オーウェル ジョージ:ファシズムとは何か

    2019-01-21公開  入力:The Creative CAT, 翻訳:The Creative CAT   (6k/12k)  “あらゆる今日的な未解決問題の中で、最も重要なのはおそらくこれだ:「ファシズムとは何か。」 先日、米国のとある社会調査機関がこの質問を総勢百名の市民に向けたところ、「純粋な民主主義」から「純粋な悪魔主義」に至る様々な回答を得た。この国で(*1)、平均的な考えをもつ人物にファシズムを定義させたら、ドイツとイタリアの政権がそれだと答えるのが常だ。だがこれは極めて不満足な定…
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