カテゴリー:青空文庫

  • 江戸川 乱歩:木馬は廻る

    2018-08-29公開  入力:金城学院大学 電子書籍制作, 校正:まつもこ  (12k/33k)  “「ここはお国を何百里、離れて遠き満洲の……」 ガラガラ、ゴットン、ガラガラ、ゴットン、廻転木馬は廻るのだ。 今年五十幾歳の格二郎は、好きからなったラッパ吹きで、昔はそれでも、郷里の町の活動館の花形音楽師だったのが、やがてはやり出した管絃楽というものに、けおされて、「ここはお国」や「風と波と」では、一向雇い手がなく、遂には披露目やの、徒歩楽隊となり下って、十幾年の長の年月を荒い浮世の波風に洗われな…
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  • 犬養 健:“指揮権発動”を書かざるの記

    2018-08-28公開  入力:sogo, 校正:フクポー  (11k/23k)  “昨年の秋のある夜であった。文藝春秋編集部のU君が突然電話をかけてきて、これからすぐ上がるが、お眼にかかれるかとのことだった。U君は当時私が半年ばかり文藝春秋に連載している原稿の担当責任者なので、来訪を待つことにしたが、いつもならばこの時刻には文春の第一線の若い人々が築地河岸の「はせ川」という腰かけのうまいもの屋へ行って一杯傾けながら一日の労を癒している時刻なので、はて、今日は何か急用かなと、私は漠然…”…
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  • 中村 研一:「絵画の見かた」あとがき

    2018-08-28公開  入力:かな とよみ, 校正:sogo  (2k/5k)  “矢崎君と私とは同年輩で、約三十年程前に或る所で知り合ったが、そのころ彼は大學の一、二年生であったろうし、私は美術學校の一、二年生の頃であった。青年らしく二人はすぐ大の仲よしになり、約二年位の間兄弟のように親しくしたものである。そのころの彼は專ら哲學とドイツ語の勉強をしていて、後年美術史の大家にならうなどとは、當時私は夢にも考えていなかったのである。其後雙方別々に外國へ遊學をしたり、歸ってからも、東京…”…
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  • 野村 胡堂:銭形平次捕物控 042 庚申横町

    2018-08-27公開  入力:特定非営利活動法人はるかぜ, 校正:結城宏  (16k/44k)  “一 「親分、向うの角を左へ曲りましたぜ」 「よしッ、手前はここで見張れ、俺は向うへ廻って、逆に引返して来る」 平次とガラッ八は、近頃江戸中を荒し廻る怪盗、――世間で「千里の虎」というのを、小石川金杉水道町の路地に追い込んだのです。 「合点だッ、親分、八五郎が関を据えりゃ、弁慶が夫婦連れで来ても通すこっちゃねえ」 ガラッ八の八五郎は、懐から手拭を出すと、キリキリと撚を掛けております。 まだ薄寒い二月…
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  • 石原 純:ラヴォアジエ

    2018-08-26公開  入力:高瀬竜一, 校正:sogo  (6k/17k)  “近代物化学の発展 物質変化に関する学問、すなわち物化学を正しい意味で創めたのがロバート・ボイルであったことは、さきにお話しした通りですが、その後再びそれが幾らか横みちにそれた形になってしまいました。それと云うのも、ボイルが金属を熱してこれに錆がつくようになると、その金属の重さは幾らか重くなるのを見つけ出したのでしたが、その頃にはまだこの事の本当の意味が分らなかったので、ボイルはこの場合に熱する火焔の…”…
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  • 石原 純:ジェームズ・ワット

    2018-08-25公開  入力:高瀬竜一, 校正:sogo  (7k/17k)  “機械の発明 科学が昔からどんな風に進んで、またその影響をどう社会に及ぼして来たかという歴史をよく見てゆくと、なかなかおもしろいのです。科学は学問として絶えず進んでゆくのですが、それに伴れていろいろな便利な機械が発明されて来るので、そうすれば世のなかの人々はどうしてもそういう機械を利用しないではいられなくなります。すると機械の発達に従ってすべての物の生産や、また交通の有様などがちがって来ますから、つま…”…
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  • 北大路 魯山人:河井寛次郎氏の個展を観る

    2018-08-24公開  入力:門田裕志, 校正:木下聡  (6k/7k)  “今年も高島屋であなたの陶器展を見せてもらいました。あなたは会場におられなかったようでした。 また例の病いを出して頭ごなしに言うわけではありませんが、あなたの作陶は土の仕事がまずいですね。高台などと来るとまるで成っていませんよ。 しかし、新しい好みの釉薬となると、これはいつもながら、あなたの独擅場だけあって、うまいものですね。ここまで来られたら、こんどは寂びた釉、侘びた釉に手をつけてもらうんですね。 …”…
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  • 北大路 魯山人:河井寛次郎近作展の感想

    2018-08-24公開  入力:門田裕志, 校正:木下聡  (2k/4k)  “河井寛次郎氏の製陶もとうとう世の末になってしまった。作陶家として異様に大きく名を成したのは大正八、九年頃のように思うが、その後、今日までには長い製陶生活が続いているわけである。人の良い、職人風の無い、気易く付き合いの出来る彼は、その後継者たちに愛され、一部の新しき愛陶家によって彼の作業は支持され、先ず得意の中に老陶家の一人として、今日に及んだと見て間違いなかろう。 しかるに彼の作陶は聊かも進歩してい…”…
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  • 柴田 宵曲:貸借

    2018-08-23公開  入力:大久保ゆう, 校正:noriko saito  (4k/6k)  “如何なる富豪が、どれだけの金を費したにしても、自分の欲しい書物を悉く所有することは出来ない。資力に恵まれぬのを原則とする一般の読書子に在つては猶更の話である。書物の貸借は必然の結果として生ずる。それに伴つて又いろ/\な問題も起つて来る。 藤原惺窩の時代は兵戈戦乱が全くをさまらず、学を講ずる者も乏しかつたが、書物の入手も至つて困難であつた。「十八史略」を角倉与市に借りて繕写したといふ一事を見ても、その…
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  • 三好 達治:閒花集

    2018-08-23公開  入力:kompass, 校正:大久保 知美  (8k/27k)  “ この小詩集を梶井基次郎君の墓前に捧ぐ  砂上 海 海よ お前を私の思ひ出と呼ばう 私の思ひ出よお前の渚に 私は砂の上に臥よう 海 鹹からい水 ……水の音よお前は遠くからやつてくる 私の思ひ出の縁飾り 波よ 鹹からい水の起き伏しよさうして渚を噛むがいい さうして渚を走るがいい お前の飛沫で私の睫を濡らすがいい 鶯 「籠の中にも季節は移る 私は歌ふ 私は歌ふ 私は憐れな楚囚 この虜はれが私の歌をこんな……
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