カテゴリー:青空文庫

  • 伊藤 野枝:妾の会つた男の人人

    2017-12-14公開  入力:酒井裕二, 校正:Juki  (6k/14k)  “森田草平氏 四年ばかりも前に鴈治郎が新富座で椀久を出した時に、私と哥津ちやんと保持さんが見にゆく約束をしました。さうして私と保持さんは始めから一緒に行つて、新富町についてから哥津ちやんに散々待ち呆けを喰されたあげく、這入つた時にはもう満員ですわる所がないやうな有様でした。しかし出方のあつかひで私達は二階の帳場に席をとりました。 其時の幕間にいきなり小母さんの座つてゐる前にヌーツと立つた人があります。…”…
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  • 田山 花袋/田山 録弥:磯清水

    2017-12-13公開  入力:tatsuki, 校正:津村田悟  (6k/13k)  “一 二人はよく裏の松林の中を散歩した。そこにはいろいろな花が下草に雑つて刺繍でもしたやうに咲いてゐた。黄い小さな花、紫色をした龍胆に似た花、白く叢を成して咲いてゐる花、運が好いと、真紅な美しい撫子の一つ二つをその中から捜すことは出来た。波の音は地を撼すやうに絶えずきこえて来てゐた。下には海水浴をする人達のために構へられた旅舎が二軒も三軒も連つてゐるのが見えた。 『正夫さん! ほら……』 五六歩後れた…”…
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  • 田山 花袋/田山 録弥:赤い鳥居

    2017-12-13公開  入力:tatsuki, 校正:津村田悟  (6k/15k)  “一 静夫はその高台のどんな細い道をもよく知つてゐた。そこを出れば坂がある。丘がある。林がある。その林は疎らで、下には萱や薄が生えてゐる。その薄の白い穂に夕日が銀のやうに光つて見えてゐる。さうかと思ふと、初夏の頃などには、浅い淡い緑がこんもりと丘を包んでそれが晴れた空に毬かなんぞのやうにくつきりと捺されてゐるのが手に取るやうに眺められた。かれは何遍そこから川の方へと下りて行つたか知れなかつた。 しかし…”…
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  • 大隈 重信:現代学生立身方法

    2017-12-12公開  入力:フクポー, 校正:門田裕志  (4k/9k)  “まず的確なる目的を定めよ 現今多数の青年の各自に志すところは十人十色、種々多様であろう。あるいは行政官を志望する者、あるいは外交官、あるいは判検事あるいは技術家、商業家、農業家、工業家、医師、芸術家、あるいは文学、あるいは教育、あるいは宗教、各自の性質と境遇とに由りて千差万別であろう。而してまたその志望するところに遵って、各自になんらの障碍なく着々と進み得らるるかというに、多くの人の進み行く道程を調…”…
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  • 大隈 重信:文明史上の一新紀元

    2017-12-12公開  入力:フクポー, 校正:門田裕志  (6k/16k)  “平和論の起るや久し 我が国で平和論の唱道されるは、近頃の事ながら、欧羅巴では早くより基督教徒の間にその議論が起っておった。十七世紀の頃、既に仲裁裁判に関する思想が発生したのである。かの国際法学者の元祖と言われるグローチュースの如きは、千六百二十五年に公刊された著名なる和戦法規という書の中に、既に戦争の惨害を指摘し、基督教国間に於ける争議はすべてこれを基督教国の会議に訴え出て、それに利害関係を有せざる…”…
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  • 小川 未明:汽車は走る

    2017-12-11公開  入力:特定非営利活動法人はるかぜ, 校正:酒井裕二  (6k/42k)  “春風が吹くころになると、窓のガラスの汚れがきわだって目につくようになりました。冬の間は、ほこりのかかるのに委していたのです。裁縫室の窓からは、運動場の大きな桜の木が見えました。 「あの枝に花が咲くのは、いつのことか。」と、ちらちらと雪の降る日に、外をながめながら思ったのが、はや、くっきりと枝全体にうす紅色を帯びて、さんご樹を見るような気がするのです。そして、一つ一つの、つばみがふくらんで、ぷつぷつ…
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  • 小川 未明:しらかばの木

    2017-12-11公開  入力:特定非営利活動法人はるかぜ, 校正:酒井裕二  (5k/27k)  “さびしいいなかながら、駅の付近は町らしくなっていました。たばこを売る店があり、金物をならべた店があり、また青物や、荒物などを売る店などが、ぼつり、ぼつりと見られました。そして、駅前から、あちらの山のふもとの村々へいく、馬車がとまっていました。いぜんには、バスが往復していたが、戦争がはじまってから、馬車にかわったのでした。 もうほどなく、馬車が出るというので、待合室にいた人々が、箱の中へはいりかけま…
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  • 田村 乙彦:育て力づよく

    2017-12-10公開  入力:坂本真一, 校正:フクポー  (2k/5k)  “食えぬだんに学校学校言うて と母は子を叱る小学校の四年の吉三は 学校へ行っては先生に うちへかえればみんなにどなりまくられる「今日は学校休んで薪をとって来い 子供じゃ言うても飯を食うからにゃ」ぼろぼろ涙を流しながらえがま縄帯の腰につきさす吉三子供までぼい使うてと親父は思うがどうにもならない明日はまた病気でもないのに勝手に学校を休んだと先生に叱られるだろう吉三よお前はそのほそい身体を何重も何重もしばら…”…
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  • 夏目 漱石:鬼哭寺の一夜

    2017-12-09公開  入力:フクポー, 校正:きゅうり  (2k/5k)  “百里に迷ふ旅心、 古りし伽藍に夜を明かす。 甍漏る音の雨さびて 憂きわれのみに世死したり。 風なく搖らぐ法幢の、 暗き方へと靡くとき、 佛も寒く御座すらん。 黄金と光る※蛛の眼の、 闇を縫ふべき計、 銀糸に引く見れば 冥府の色より物凄し。 折しもあれや枕邊に、 物の寄り來る氣合して、 圓かならざる夢冴えつ、 夜半の燈に鬼氣青し、 吾を呼ぶなる心地して、 石を抱くと思ふ間に、 佛眼颯と血走れり。 立つ…”…
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  • 中谷 宇吉郎:英国の物理学界と物理学者

    2017-12-08公開  入力:kompass, 校正:岡村和彦  (10k/22k)  “英国の物理学は、少くも過去半世紀の発展について見ると、剣橋のキャベンディシュ研究所から生れたものといえよう。あるいは少し大仰にいえば、現代の世界の物理学はキャベンディシュ研究所から生れたともいわれる位華々しい業績をあげてきたのである。それで英国の物理学界を語るとすると、剣橋について詳しく述べればそれで事が足りるのである。ところが私は英国留学中主として倫敦にいたので、剣橋はその中に二回訪問しただけであ…”…
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